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舌小帯短縮症の診断と治療
Diagnosis and treatment of ankyloglossia
Ankyloglossiaはギリシャ語の単語の曲がったという意味の"agkilos"と、舌を意味する"glossa"に由来しており、英語には"舌のネクタイ"と訳された。定義は、舌が口腔底に癒着していることから、舌小帯が短く厚いということに変わった。この状態は新生児、小児、成人ともにみられるが、どうして、なぜ発生するのかは分かっていない。妊娠中にコカインを使用した母親の子供は3倍、舌小帯短縮症になりやすい。
新生児においては、舌小帯短縮症だと、授乳や嚥下の障害になる。小児では咬合や会話の障害になる。舌小帯短縮症の不満は、アイスクリームコーンをなめられない、唇をなめられない、下を突き出せない等がある。重度の舌小帯短縮症は機能的な問題を起こすが、軽度の舌小帯短縮症は許容可能なひともいるし、外科処置が必要というわけでない。外科処置はメスまたはレーザーで行われて、小帯切除術、小帯形成術が含まれる。
舌は外科処置の1ヶ月後から、後戻りの防止と、新しい小帯を伸ばすために、動かされる。
新生児の外科処置は簡単で、比較的痛みがなく、麻酔の必要もなく、出血もほとんどない。外科処置が必要な舌小帯短縮症と経過観察の症例を鑑別する方法は研究者の間で一致していない。
舌小帯短縮症はX連鎖性の遺伝子異常であるというエビデンスがあるが、正確な遺伝子はまだ分かっていない。
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上唇小帯や舌小帯切除はレーザー使用で簡単にできます。大げさに考えることもありません。
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Suter, V., Bornstein, M: Ankyloglossia: Facts and Myths in Diagnosis and Treatment. J Perio 80: 1204-1219, 2009.