歯科医 東のウェブログ
歯ブラシの比較
隣接面を歯ブラシだけで磨けるのか？
虫歯や歯周病は歯間部でほとんど起きているということにもかかわらず、歯ブラシが口腔衛生の第一選択の道具である。毎日歯間部をにクリーニングしているのはたった10%にすぎないので、歯間部のプラーク除去がよくできるように歯ブラシが改良されている。これらの新しいデザインのひとつにアクアフレッシュビトウィーン歯ブラシがある。標準的なタイプの断端が丸くて同じ長さの毛に加えて、精密で先が細くなっていて歯間に届くように4mm長い毛がついている。
ドイツのグラクソスミスクライン社の研究者が、長い毛を付与したアクアフレッシュビィトウィーン歯ブラシと、XアングルのオーラルBクロスアクション歯ブラシと、フラットのオーラルBインディケーターというマルチタフトブラシの３つを比較した。研究室での試験は、正確に臨床結果を予測するような方法で行った。費用もかからずヒト対象の試験で有用な情報を得られるので、研究室での試験を先に行った。
３つのタイプの歯ブラシを6本ずつ用意して、4回テストを行い、ブラシごとには合計24回のテストになった。ブラシは1秒間に2ストロークの動きを15秒間テストした。歯ブラシは歯面に45度に当てるのがいいと言われているが、多くの人が90度にあてているので、歯面に90度に当てて試験をした。動きは、水平方向、垂直方向どちらも行った。
長い毛を付与したアクアフレッシュ歯ブラシが、隣接面のプラークを除去する実験モデルでは一番効果的だった。
----
アクアフレッシュのコマーシャルを最近見ないなぁと思っていたら、グラクソスミスクライン社だった。昔はサンスターじゃなかったのか？これは売ってるところ書いたものだから.....なんだけど、日本人はなかなかフロスや歯間ブラシを使わないので、こういう歯ブラシは日本人向けかも。でもフロスと歯間ブラシは使ったほうがいいです。
Stiller, S., Bosma, M., Shi, X., Spirgel, C., Yankell, S.: Interproximal Access Efficacy of Three Manual Toothbrushes with Extended, X-Angled or Flat Multitufted Bristles. Int J Dent Hygiene 8: 244-248, 2010.
2010-09-21