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超音波スケーラーのチップの動きの比較
Ultrasonic scaler tip movement compared
Lea, S., Felver, B., Landini, G., Walmsley, A.: Three-Dimensional Analyses of Ultrasonic Scaler Oscillations. J Clin Perio 36: 44-50, 2009.
過去の研究は1平面での反射光で超音波スケーラのチップの動きを記録した。磁歪型の超音波スケーラーのチップは楕円形方向に動き、ピエゾ型の超音波スケーラのチップは微小に側方にも動きながら長軸方向に動く。これに基づいてどちらがデブライドメントによいのかを決めていた。
今では研究者は3Dレーザー振動測定を使って、チップの動きを、長軸方向と側方との両方を評価できる。イギリスのバーミンガム大学の研究者がピエゾ型のEMS MiniMasterと磁歪型のDentsplyのPSPの標準チップと薄いチップとで測定した。動きはチップが歯に触れる前の状態でなにも触れていないものを測定した。このテストでは抜去歯を使用して、歯冠を除去して半分の長さにした。レジンで固定した。標準化した力で固定した歯根にチップを当てた。10回繰り返して測定した。
すべての超音波スケーラーのチップは、宙に浮かせていても、歯に当てていても、楕円形の運動をすることが分かった。出力を上げると、長くて細いチップは、短く幅が広いチップを低出力で使ったときより楕円型の運動が増加した。磁歪型かピエゾ型かという器械の種類よりも、超音波スケーラーのチップの形と出力設定が、チップの動きに影響した。
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納得。昔は磁歪型は楕円運動で、ピエゾ型は直線。という記事をよく目にした。今でもそう短絡的にかいてものが多い。恐ろしいことだ。