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睡眠時無呼吸症候群は、運動すると減らせる
Exercises reduce signs of OSAS
Guimaraes, K., Drager, L., Genta, P., Marcondes, B., Lorenz-Filho, G.: Effects of Oropharyngeal Exercises on Patients with Moderate Obstructive Sleep Apnea Syndrome. Am J of Respir and Critical Care Med Vol 179: 962-966, 2009.
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、多くの人が罹患しており、重要な健康の問題である。症状は夜中の閉塞性の睡眠で、睡眠が中断する原因となり、日中に眠気がおきる。心血管疾患のリスクが高くなる。現在もっとも効果的な閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療法は、持続的気道陽圧法(CPAPシーパップ)である。他の治療法は、下顎を前方で固定するスプリント療法、原因が肥満にある場合は減量、または外科的に解決する。OSASの患者は細長く垂れた軟口蓋と口蓋垂があり、舌が大きく舌骨の下に位置している。
ブラジルのサンパウロ大学の研究者が、口腔咽頭の運動療法を使って、中等度のOSAS患者の気道の筋組織の活性化を行った。31人の患者が参加した。コントロールは15人で、鼻呼吸の訓練をして10%の鼻洗浄液を与えられた。テストグループは16人で、毎日30分舌、軟口蓋、咽頭側壁の運動をするようにした。この訓練は、咀嚼筋、会話、嚥下、呼吸の訓練が含まれている。3ヶ月後の結果は、コントロールグループは、変化がなかったが、訓練したグループは有意に変化が認められた。首周りの長さが1.1cm減少して、日中の眠気と同じく、いびきが減少した。16人のうち10人は中等度のOSASから軽度または無症状となった。研究は、下顎を前方で固定するスプリント療法のものと同じく無呼吸低呼吸指数AHIは39%だった。
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睡眠時無呼吸症候群には、おくち周りの筋の運動もひとつの治療オプションとなる。