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BANAテストで早産がわかる
早産と歯周病は関係あると、最近よく耳にします。
早産はしばしば、感染や、免疫反応が引き起こすプロスタグランジン産性物としての炎症に、関連づけられている。プロスタグランジンは、早期産前の子宮収縮の増加に関連している。これは早産について歯周病の影響を説明するためのメカニズムのひとつである。
3つのよく知られた歯周病原菌のP.gingivalis、T.forsythis, T.denticolaは、すべて酵素、ベンゾイル-DL-アルギニン-ナフチルアミド(BANA)を含んでいる。Wlter Loesche博士が、プラークサンプル中のこの酵素を、1つまたはすべてを識別して、測定する方法を開発した。BANAテストはチェアサイドで行い、木製のトゥースピックを使って、クアドラントごとに第一大臼歯と第二大臼歯の間からプラークサンプルを採取する。プラークサンプルは試薬紙の上におかれ、55度Cで5分培養される。色の変化が歯周病原菌と関連している酵素の存在が、弱いか強いかを示す。
ミシガン大学の研究者が、台湾の研究者と一緒に、268人の妊婦さんでBANAテストをして、歯周病原菌と早産について調べた。BANAテストは2回目と3回目の来院時に行った。
19人の早産があった。他のリスクファクターを除外して、3回目の来院時に行ったBANAテストで4クアドラント中の2以上が陽性であったひとは、陰性であったひとより、6倍早産であった。
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BANAテストで歯周病原菌かいるかどうかわかるのか。
Chan, H., Wu, C., Welch, K., Loesche, W.: Periodontal Disease Activity Measured by the Benzoyl-DL-Arginine- Naphthylamide Test Is Associated With Preterm Births. J Perio 81: 982-991, 2010.
2010-10-26