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インプラント周囲炎とエアーポリッシング
エアーポリッシング
インプラント周囲炎は出血を伴う骨レベルの変化があるが、インプラント周囲粘膜炎は、粘膜に限局している。インプラント周囲炎には口腔清掃不良、喫煙、歯周病の既往という3つの第一危険因子がある。
インプラント周囲粘膜炎の非外科的な処置には、手用スケーラー、超音波スケーラー、薬液の使用が含まれるが、通常良好に感染を押さえられている。6ヶ月から12ヶ月に限定すれば、インプラント周囲炎の経過は、予知性がないこともない。
インプラントへのエアーポリッシングは、従来の炭酸水素ナトリウム粉末を使ったものは、インプラント表面にダメージを与えるので使用されてこなかった。グリシン粉末が登場して、エアーポリッシングはインプラントにも使用可能となった。
ドイツのジュッセルドルフのハインリッヒハイネ大学の研究者がEMSの歯肉縁下用のPerio-Flowチップにグリシン粉末のエアーポリッシングと使ったものと、カーボンキュレットと歯肉縁下にクロルヘキシジンを使用する方法とを比較した。
ベースラインの1ヶ月前に、初期の中等度インプラント周囲炎30人が歯面清掃と口腔衛生指導を受けた。このプロトコールで、ベースラインと2週間ごとに3ヶ月続け、その後は1カ月毎に3ヶ月続けた。
両グループともPPDは0.5mm減少した。ブリーディングはポリッシンググループが95%から50%に減少し、キュレット+クロルヘキシジングループでは、95%から84%に減少した。
Sahm, N., Becker, J., Santel, T., Schwarz, F.: Non-Surgical Treatment of Perio-Implantitis Using an Air-Abrasive Device or Mechanical Debridement and Local Application of Chlorhexidine: A Prospective, Randomized, Controlled Clinical Study. J Clin Perio 38: 872-878, 2011.
2011-12-12