歯科医 東のウェブログ
口臭と舌のクリーニング
あまりにも口臭が気になる場合は舌も磨きますかという話。
だれえもときどき口臭が気になる。慢性的に口臭を気にしている人は人口の25%から50%である。
起床時の口臭は、就寝中に唾液の流れが最小になるので口腔内が乾燥するせいで、細菌が増殖する。
細菌バイオフィルムは歯面やまわりの歯肉に蓄積するが、舌苔にも蓄積する。とくに舌背にたまる。
朝食をとることで、就寝中の口臭を消去する事ができるが、ときどき慢性的な問題になることがある。
口臭の90%が口腔内が原因である。虫歯、歯周病、歯みがき不足、舌苔。
口臭測定のゴールドスタンダードは、官能基テストまたは直接臭いを嗅ぐことである。
呼気の揮発性硫黄化合物のレベルを測定する。
オランダの3つの大学の研究者が、歯磨きに加えて、舌をスクレイパーや歯ブラシで磨くことで口臭が減少するかどうかをレビューした。405本の研究とアブストラクトを調べて、22本の論文を精査して、17本を除外した。
クライテリアに合致した5本によると、舌のスクレイパーと舌のブラッシングは口臭を減らす。
しかしこれらの研究は慢性的な口臭は評価していなかった。
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口臭の話になると舌をクリーニングしようという話になるけれど、そこまでするかなぁと思いますけど。歯と歯周病の治療をして、歯間ブラシとフロスも使ってもまだ気になるなら試してみるかなぁというイメージです。
Van der Sleen, M., Slot, D., Van Trijffel, E., Winkel, E., Van der Weijden, G.: Effectiveness of Mechanical Tongue Cleaning on Breath Odour and Tongue Coating: A Systemic Review. Int J Dent Hygiene 8: 258-268, 2010.
2012-06-27