歯科医 東のウェブログ
口呼吸の子供は口臭がある
口呼吸と口臭の関係の話。
口呼吸は成長中の子供では、歯列弓、歯の位置、顔面骨の構造、口蓋の発達、下顎の位置と口唇などの、多くの顔面変化をもたらす。
口呼吸だとドライマウス、口臭、浅い睡眠、いびき、なで肩、日中の眠気、閉まりの悪い口唇、
前歯の前突などが起こる。
サンパウロのサントスメトロポリタン大学の研究者が、3歳から14歳の子供55人を対象に口臭を調べた。鼻呼吸と口呼吸の2グループに分類。22人が口呼吸で、33人が鼻呼吸であった。鼻呼吸と口呼吸は臨床的な以下の指標で決定した。細長い顔、下がった眼、薄い上唇、乾いた口唇、たるんだ下唇、突き出た下唇、小さな鼻孔、高口蓋、口唇が閉じにくい、前歯部開咬等。
鼻孔の下に両面鏡をおいてのミラーテストを行い、鼻呼吸か口呼吸かを調べた。
ウォーターテストは、口に水をふくませて飲み込まずに、3分間保持させる。3分間保持できなければ、口呼吸と判断する。
口臭は、ポータブル揮発性硫黄化合物測定器(タニタBreath Alert)を使った。
口臭なしの20人のうち、18人が鼻呼吸で、2人が口呼吸だった。口臭ありの35人のうち、15人が鼻呼吸で、20人が口呼吸であった。口呼吸であると有意に口臭があった。
Motta, L., Bachiega, J., Guedes, C., Laranja, L., Bussadori, S.: Association between Halitosis and Mouth Breathing in Children. Clinics (Sao Paulo) 66 (6): 939-942, 2011.
2012-10-25