歯科医 東のウェブログ
ハチミツの洗口液
ハチミツの洗口液の話。
マウスリンス・洗口液は長い間、医療目的、美容目的で使われてきている。
現在のゴールドスタンダードの抗菌性の洗口液の成分は、クロルヘキシジンである。
この10年間に、多くの抗プラーク、抗歯石、抗虫歯を謳う製品が発売された。代替薬はいろいろある。
アピセラピーは、ハチミツや花粉、ローヤルゼリーなどのミツバチの生産物を使用する治療法である。
おいしくて、入手しやすく、抗菌作用があるので、潜在的な価値のある成分になりうる。
インドのバンガロールの歯科大の研究者が調べた。実験室で6種の細菌に対して、クロルヘキシジンと生理食塩水とハチミツの洗口液で細菌抑制検査を行った。テストはそれぞれ2回行った。
クロルヘキシジンが一番効果があって、次はハチミツの洗口液だった。生理食塩水はまったく効果がなかった。
66人(20歳から24歳)の被験者で、4日間プラークの再形成を測定した。
クロルヘキシジンもハチミツの洗口液も生理食塩水よりプラークの再形成を抑制した。クロルヘキシジンとハチミツの洗口液の間には有意差は認められなかった。
ハチミツの洗口液は、ハチミツを蒸留水で1:1に希釈したものであった。
Aparna,, S., Srirangarajan, S., Malgi, V., Setlur, K., Shashidhar, R., Setty, S., Thakkur, S.: A Comparative Evaluation of the Antibacterial Efficacy of Honey In Vitro and Antiplaque Efficacy in a 4-Day Plaque Regrowth Model In Vivo: Preliminary Results. J Perio 83: 1116-1121, 2012.
2013-02-19