歯科医 東のウェブログ
インプラントの検査
インプラント部のプロービング検査後の治癒について。
インプラントとプロービングに関してはよく話題になる。臨床医でも賛否両論がある。
スイスのベルン大学の研究者が、イヌのインプラントで、組織/インプラント界面の組織標本を調べた。イヌのモデルは長い間、組織/歯界面を調べるために使われてきた。歯肉溝基底部を含んだ歯槽骨と歯肉とインプラントをブロックで取り出す。
下顎の小臼歯を抜歯。3ヶ月後にITOインプラントを埋入。実験中は定期的に注意深くプラークコントロールをした。次の3ヶ月後、インプラントはオステオインテグレーションしており、歯肉は健康状態であった。
プロービング検査をインプラント部の近心と遠心で行った。
頬側中央と舌側中央は、コントロールとしてプロービングを行わなかった。
プロービング後、1日から7日までの組織切片を用意した。
プロービングによりインプラントと上皮間に間隙ができたが、結合組織には達しなかった。
プロービング1日後、新規上皮結合0.5mmが確認できた。
2日後は1.12mm, 3日後は1.52mm,5日後が1.92mmであった。コントロールは1.69mm。
Etter, T., Hakanson, I, Lang, N., Trejo, P., Caffesse, R.: Healing after Standardized Clinical Probing of the Pei-Implant Soft Tissue Seal: A Histomorphometric Study in Dogs. Clin Oral Imp Res 13: 571-580, 2002.
2013-02-25