歯科医 東のウェブログ
知覚過敏とノバミン
ノバミン入りの知覚過敏用の歯磨き粉
根面の知覚過敏は、よくある症状で、とくにスケーリング、ルートプレーニングの後にみられる。
象牙細管を物理的に閉鎖する処置により、知覚過敏を減少させることができる。
ノバミンはカルシウム・ナトリウム・リン酸ケイ酸塩からなる生態活性ガラスであり、根面に強力なハイドロキシアパタイト様の層をつくり、繰り返し起こる酸反応に抵抗する。ノバミンは最初は骨の再生療法に使われたが、現在は知覚過敏を軽減するために歯磨剤や研磨用ペーストに使われている。
スイスのベルン大学の研究者が、NUPRP Sensodyneのプロフィーペースト(フッ素配合またはフッ素未配合)と以前のフッ素未配合のNUPROを比較した。このプロフィーペーストは、デンツプライ社の製品である。
被験者は象牙質知覚過敏症のあるひとで、エアーの刺激でテストして、客観的なスコアを記録した。
スコアはアンケートで記録した。記録は、ベースラインと、スケーリング・ルートプレーニング直後に指定された3つのうちのひとつのプロフィーペーストを使った後と、28日後に記録した。
ノバミン含有のプロフィーペーストはフッ素の有無にかかわらず、ポリッシング直後に知覚過敏が軽減し、28日後では半数が軽減していた。コントロールグループでは、SRP直後も28日後でも知覚過敏は軽減しなかった。コントロールグループのスコアは、変化しなかった。
アルギニンと炭酸カルシウムを含むコルゲートの知覚過敏用のペーストも同様に知覚過敏を軽減することが示されている。この2つのペーストはまだ直接比較されていない。
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なかなか日本では発売されないですね。
Neuhaus, K., Milleman, J., Milleman, K., Mongiello, K., Simonton, T., Clark, C., Porskin, H., Seemann, R.: Effectiveness of Calcium Sodium Phosphosilicate Containing Prophylaxis Paste in Reducing Dentine Hypersensitivity Immediately and 4 Weeks After a Single Application: A Double-Blind Randomized Controlled Trial. J Clin Perio 40: 349-357, 2013.
2013-11-04