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ピルの使用は歯周病を進行させる?
経口避妊薬を服用している人は、必ず定期的なお口のチェックを受けてください。
経口避妊薬は、歯肉組織に性ホルモン濃度を増加させるので、歯肉の炎症の増加と関係している。経口避妊薬の新しい処方は低レベルのホルモンしか含まれていないが、長い間服用すると歯肉に影響を与えるかもしれない。
アルゼンチンのブエノスアイレス大学の研究者が、91人の女性で歯周病における経口避妊薬の影響と特定の細菌の存在を評価した。41人の経口避妊薬を服用している女性と、同じ年齢の51人の経口避妊薬を服用していない女性を比較した。
服用グループの方が、中等度から重度の歯周病が多かった。
服用グループは21人の喫煙者がいて、服用していないグループは20人の喫煙者がいた。
服用グループで喫煙者の中等度から重度の歯周病の罹患率は約2倍であった。3年以上服用しているひとの中等度から重度の歯周病の有病率は高かった。75人(95人中)から歯周病原菌が歯肉縁下からの試料から検出された。残りの16人のうち11人は服用していないグループだった。服用グループは、服用していないグループに比べて、高い歯周病原菌の有病率であった。カンジダは服用グループでは95%に検出され、服用していないグループでは78%であった。
Brusca, M., Rosa, A., Albaina, O., Moragues, M., Verdugo, F., Ponton, J.: The Impact of Oral Contraceptives on Women’s Periodontal Health and the Subgingival Occurrence of Aggressive
Periodontopathogens and Candida Species. J Perio 81: 1010- 1018, 2010.