歯科医 東のウェブログ
口臭は歯周病と関係している?
口臭と歯周病は関係あるのでしょうか?
口臭は人口の約50%のひとが気にしており、そのうちの90%が口腔内が原因で、残りの10%が、身体の他の部分の疾患や感染が原因である。揮発性硫黄化合物VSCは肺を通して排出されるので、口腔からの呼気と、鼻腔からの呼気で2つの原因を区別することができる。
インドのDarshan歯科大学とUdaipurの病院の研究者が、113人の口臭を気にする患者と109人の性別と年齢が同じコントロールを評価して、口臭と舌の状態と歯周病との関係を調べた。
口臭の判定者がひとりひとりの患者の口臭を評価した。判定者と患者は、壁で分離されていて、その間にチューブを通し、片方が患者の口、もう片方を判定者の鼻に位置づけた。呼気はスコア0(悪臭がない)、スコア1(少し臭う)、スコア2(明らかにわかる口臭)、スコア3(強烈な口臭)の4つにわけた。舌苔は舌背を(横3)×(前後3)の9区分して測定した。歯周病はPPDとアタッチメントレベルとBOPを測定した。
口臭のあるひとの舌苔のスコアは、コントロールより有意に高かった。平均のBOPのスコアは口臭のあるひとでは15%であったが、口臭のないひとでは5%であった。PPDとアタッチメントロスも、コントロールと比較して、口臭のあるひとがやや大きかった。統計的に分析すると、歯周病の検査値と口臭とは相関があることが示唆された。
---
口臭が気になると、歯周病も危険ですということですね。
Kumar, S., Phoophalia, A., Tibdewal, H., Tadakamadla, J., Duraiswamy, P., Kulkarni, S.: Oral Malodour: Its Association with Tongue Coating and Periodontal Disease.
Dental Health 49: 5 and 6, 6-9, 2010.