歯科医 東のウェブログ
歯ブラシの選び方
高価な歯ブラシはよいわけではない。
手用歯ブラシの効果には、使用者の3つの要因が影響する。器用さ、ブラッシングの頻度、ブラッシング時間。4つ目の要因は歯ブラシのデザインであるが、これは、歯ブラシ会社が新しいデザインと毛の配列で高い価格で多く販売したいということで、デザインがコロコロ変わっている。
ブラジルのパラナのポンタグロッサ大学の研究者が3種の歯ブラシを、9歳から10歳の27人を対象に比較した。
歯ブラシ1)コルゲートクラッシック(ストレートの毛と、ストレートの束の配列)
歯ブラシ2)コルゲートエクストラクリーン(異なった平面での毛先のカット、配列はストレート)
歯ブラシ3)コルゲート360度(異なった平面での毛先のカット、配列はストレートと円形)
研究の21日前に、すべての被験者は、歯ブラシ1とフッ素入りのコルゲート歯磨き粉を使用して、毎日ブラッシングを、特に磨き方の指導せずに、監督者のもとで行った。クロスオーバー研究で、被験者全員が3種の歯ブラシを使った。1グループ10人で、3種の歯ブラシのうち1つを指定されて15日間使用した。その後ウオッシュ・アウト期間として7日間歯ブラシ1を使用した。3種について同様に行った。プラークと歯肉炎レベルを15日間記録した。
3種の歯ブラシの間に有意差は認められなかった。同じようなプラークレベル、歯肉炎レベルだった。
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Stroski, M., de "Souza Dal Maso, A., Wambier, L., Chibinski, A., Pochapski, M., Santos, F., Wambier, D.:Clinical Evaluation of Three Toothbrush Models Tested by Schoolchildren. Int J Dent Hygiene 9: 149- 154, 2011.