歯科医 東のウェブログ
抗酸化物質とお口の健康
歯科でも抗酸化物質の応用が始まっています
フリーラジカル(FR)と活性酸素種(ROS)は、身体の機能の、生理学的病理学的な一部分である。フリーラジカルは不対電子をもつ分子で制御できない退行性の疾患や腫瘍に対して利点を備えている。ROSは酸素由来のフリーラジカルの集合体である。酸素は2つの不対電子を持つ電子構造なので特に酸化や電子を奪われるときにラジカル形成をしやすい。
抗酸化物質は酸化を遅延させたり、予防する。レモンジュースのビタミンCは抗酸化物質であり、カットしたリンゴが茶色に変わるのを防ぐ(酸化防止)。抗酸化物質は、電子供与基により、フリーラジカルの形成を無効にする。唾液は、感染や炎症を防ぎ、金属アレルギー反応を中和するための抗酸化物質の供給源である。抗酸化物質は炭酸カルシウムから重炭酸カルシウムまでのカルシウムの沈着物を帯電させることが可能で、それにより水に可溶性なのもの換えることができる。歯面への着色は抗酸化物質で予防できる。バランスのとれた状態の身体は、フリーラジカルのバランスをとることができる。
歯周組織の破壊は、細菌の内毒素が歯肉溝上皮を通過することにより免疫システムを稼働させて起こる。多形核白血球は、最初の防御であり、活性酵素種を形成し細菌を死滅させるが、それらは結合組織と骨に傷害を与える。歯周組織から血流に入り、他の臓器に移行して障害を与える。
歯科材料でのフリーラジカルは、ブリーチング材料、セメント、セラミック修復、金属、インプラントである。喫煙も活性酵素種の遊離を促進させ、結合組織と骨に酸化の傷害を与える。
San Miguel, S., Opperman, L., Allen, E., Svoboda, K.: Reactive Oxygen Species and Antioxidant Defense Mechanisms in the Oral Cavity: A Literature Review. Compendium of CE in Dent 32: online, 2011.
2011-12-27