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いびきと頭蓋の発達の関係
いびきをする子供はどんな特徴があるのかという話。
鼻呼吸のこどもは正常の頭蓋の発育を示す。
口呼吸のこどもは以下の特徴を示す。基準からはずれた頭蓋の発達、不正咬合、狭窄して高い口蓋、開咬や交叉咬合の傾向、上顎前歯の前突、姿勢不正。
ブラジルのサンパウロ大学の研究者が閉塞性睡眠時無呼吸のテストのゴールドスタンダードである、矯正医によるセファロ分析と睡眠ポリグラフ計の関連を調べた。
被験者は7歳から14歳のこども27人。15人が口呼吸で、12人が鼻呼吸。
口呼吸かどうかは、子供が口を開けて寝ているか、一週間に3回以上寝返りをするかを両親にみてもらい、アデノイド肥大をファイバースコープで調べた。子供全員に睡眠ポリグラフを一晩中装着した。
口呼吸グループは全員いびきがあり、鼻呼吸グループでは1名だけにいびきがあった。
口呼吸グループは鼻呼吸グループより、酸素飽和度レベルが低かった。
口呼吸のこどもは、鼻呼吸のこどもより下顎が後位にあった。
他のデータでは、口呼吸グループは、鼻呼吸グループより、咬合平面の傾斜が大きく、下顎下縁平面の傾斜が大きく、気道が狭かった。
頭蓋の形態異常に関して、いびきが一番重要な変数であった。
口呼吸の初期の保護と治療により、子供の顔面の成長、脳と筋肉への酸素飽和、QOLを変えることができる。
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こどものうちの口呼吸は治せたら治したいですけど、鼻が悪いどうしようもないし...
Juliano, M., Machado, M., de Carvalho, L., Zancanella, E., Santos, G., Prado, L., Prado, G.: Polysomnographic Findings are Associated with Cephlometric Measurements in Mouth- Breathing Children. J Clin Sleep Med 15(5): 554-561, 2009.
2012-11-05