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個別のブラッシング指導
ブラッシング指導は一般論ではなくてオーダーメイドがよい。
非外科的な歯周病治療の効果は、患者自身の毎日のブラッシングによるところが大きい。それがなければ、メンテナンス治療は、時間がかかり、費用も増える。
スエーデンのダーラナ大学とウプサラ大学の研究者が、歯周病の非外科処置において、個別のTBIと標準的なTBIとを比較した。
被験者は中等度から重度の歯周病で治療後12ヶ月以上、PPDとBOPスコアに応じて12ヶ月メンテナンス予定を設定されている患者113人。
3カ月毎に歯科衛生士により診察を受けた。
個別のブラッシング指導は7Step
Step1)歯周病とそのひとにとっての治療のゴールについて医療面接。
Step2)現在のブラッシングと歯間部の清掃についての分析。
Step3)新しいブラッシング器具での練習
Step4)本人のやる気に基づいての行動計画
Step5)ブラッシング記録をつける用紙
Step6)最初に決めたブラッシング器具の調整。
Step7)隣接面のようなリスクの高い部位を把握する方法
必要に応じて再評価とブラッシング計画を立て直した。
標準的なブラッシング指導は、周知の方法を使って、歯科衛生士が選んだ歯ブラシを使う。 患者がブラッシング方法を練習して、隣接面を特に意識して磨く。
個別のブラッシングプログラムには成果があった。成功35人、失敗22人。
標準的な方法では、成功19人、失敗37人。
Jönsson, B, Öhrn, K., Lindberg, P, Oscarson, N.: Cost-Effectiveness of an Individually Tailored Oral Heath Educational Programme Based on Cognitive Behavioural Strategies in Non-Surgical Periodontal Treatment. J Clin Perio 39: 659-665, 2012.
2012-12-22