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プロービング時の痛みの違い
プロービング時の痛みは部位によって違う。
プローブは、圧力がかかるので、痛みを感じるひともおり、特に敏感な部位もある。
フロリダ大学の研究者が、フロリダプローブを使用してプロービング圧を変えて、プロービング時の痛みを測定した。プローブをサルカスに挿入する際にどういう感覚を受けるのかの説明を被験者はオーディオテープで聞いた。最初に触れる感覚があり、続いて圧力を感じて、痛みに変わる。
この時点が求めたい瞬間である。患者は痛みを感じたら合図できるようにコントロールスイッチを与えられた。
ゴールは痛みの大きさを調べることではなくて、痛みを感じ始める時点を知ることである。
被験者は健常な歯周組織をもつ10人。上顎のすべての第一大臼歯と切歯の頬側中央部と舌側中央部を測定した。プロービングは1週間に1度、3週間続けた。3回の測定で、スコアは類似していた。
痛みを感じ始めた値は、14gから182gであった。疼痛耐性は、被験者間で4倍の差があった。
この研究は、被験者ごとのにプロービング圧を考慮していないし、同一口腔内でも部位によってのプロービング圧を考慮していない。理由は不明。
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プロービングは、臼歯より切歯が痛みを感じやすく、舌側より頬側が痛みを感じやすい。
Heins, P., Karpinia, K., Maruniak, J., Moorhead, J., Gibbs, C.: Pain Threshold Values During Periodontal Probing: Assessment of Maxillary Incisor and Molar Sites. J Perio 69: 812, 1998.
2013-07-25