歯科医 東のウェブログ
1時間に何回、嚥下しているのか?
嚥下の回数の話。
嚥下回数はひとにより異なる。嚥下反射の原因は正確にはわかっていない。
唾液の貯溜量や唾液が特定のレセプターに達することが関連している可能性がある。口の大きさが、唾液の貯溜量とレセプターに達する時間に影響する。嚥下回数を測定することは難しい。被験者が測定されていることを意識するので、バイアスがかかってしまう。
ミネソタ大学の研究者が、歯学部1年生128人を被験者にして、唾液流量と嚥下回数の関係を調べた。男性が76人、女性が52人。マイクを喉頭付近に装着して、嚥下音を記録した。被験者は、30分間静かに座って読書をして、嚥下に気付く度にボタンを押すように指示された。
嚥下された唾液量を測定するために、被験者は嚥下のあとに、唾液を口腔内に溜めて、チューブに吐き出すことを4回行うよう指示された。
平均嚥下回数は1時間に122回であったが、18回から400回と幅広く分布していた。
唾液流量は女性より男性の方が多かった。嚥下回数が多いと少ない唾液量で高い唾液流量率を示した。
嚥下間の時間が長いひとは、多い唾液量で低い唾液流量率を示した。
----
嚥下回数は、唾液流量と貯溜量に関係しているようですね。
Rudney, J., Ji, Z., Larson, C.: The Prediction of Saliva Swallowing Frequency in Humans from Estimates of Salivary Flow Rate and the Volume of Saliva Swallowed. Arciv Oral Biol 40:(6) 507-512, 1995.
2014-03-16