ひがし歯科

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嚥下と歯並び

顎顔面の成長を決めるものはなんなのかという話。

顎顔面の発達への舌の影響について矯正医の間で多くの議論がある。
舌筋の機能が顎骨の発達に影響するという考えもあるし、嚥下や発音を調整して、適応していくので影響しないという考えもある。もし舌筋が異常嚥下のたびに顎骨に力を加えるのなら、後戻り防止のために矯正治療の前に考慮すべきである。

台北の研究者が成人112人を被験者にして、顎顔面への嚥下の影響を調べた。超音波検査とセファロ撮影とスタディモデルを分析した。CST(The cushion scanning technique)は、
クッションに額をつけて、嚥下の邪魔にならないようにさらに顎の下と喉の前にもクッションをおいて、検査する。

舌のどの部分が口蓋に触れるかどうかで、嚥下を5相に分けた。嚥下するのは唾液のみ。
嚥下中の舌の動きと顎顔面の構成には有意に相関が認められた。
嚥下終了時に舌背が口蓋に接しているときは嚥下時間は長く、歯列弓が大きくなり、硬口蓋となる。
有意に相関が認められたが、嚥下と顎顔面の形態の間に、原因と効果の関係を示すことはできなかった。

ほかの多くの要素を考慮する必要がある。嚥下、遺伝、口唇とと頬粘膜からの力、歯と歯槽骨の抵抗性や安静時の舌の位置。
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顎顔面の発育には多くの要素が絡み合っていて、ひとつだけでは決まらないようです。

Cheng, C., Peng, C., Chiou, H., Tsai, C.: Dentofacial Morphology and Tongue Function During Swallowing. Am J Orthod Dentofacial Orthop 122: 491-9, 2002.

2014-03-21 新生児の授乳障害 1時間に何回、嚥下しているのか?
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