歯科医 東のウェブログ
糖尿病の話
歯科で糖尿病の血液検査をする。
多くのひとが糖尿病であるが、自覚がない。
CDC(疾病対策予防センター)の2010年の報告では、2580万人(アメリカ人口の8.3%)が糖尿病である。
この数字には、700万人の診断されていない症例が含まれている。糖尿病のうちの21%である。
早期治療は、腎機能障害、失明、心臓疾患や心筋梗塞という重篤な合併症を予防するのにいちばん大切である。
歯周病も、糖尿病のリスクファクターのひとつである。
歯科医院で糖尿病のスクリーニングをすることは、初期の予防のチャンスになる。
ニューヨークのバッファロー大学の研究者が、ロードアイランドのプロビデンスで11件の歯科診療所と1件の地域の診療所で、糖尿病の兆候のある患者をスクリーニングした。被験者は、糖尿病のリスクにカンする問診を受けて、指先から血液採取してHbA1cを調べた。5.7-6.4プレ糖尿病。6.5以上:糖尿病。
5.7以上のひとは、確定診断のために、歯科医から内科医に紹介された。被験者は45歳以上のひと1022人。
コミュニティセンターでテストしたうち半数が、ハイリスクの糖尿病であった。歯科医院でテストしたひとの1/4がハイリスクの糖尿病であった。コミュニティクリニックの患者は、歯科医医院での患者より、内科医の指示に従う傾向がある。歯科医院から内科医に紹介され、実際に受診した人は22%であったが、コミュニティクリニックからの場合は79%が受診した。
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フィンガーテストでのHbA1cの測定は有用であるが、内科に紹介する流れが、整備されていない。
Genco, R., Schifferle, R., Dunfor, R., Falkner, K., Hsu, W., Balukjian, J.: Screening for Diabetes Mellitus in Dental Practices. JADA 145:(1) 57-64, 2014.
2014-06-08