歯科医 東のウェブログ
歯肉縁下の細菌は心疾患と関連している
Subgingival bacteria linked to heart disease
Stein, J., Kuch, B., Conrads, G., Fickl, S., Chrobot, J., Schulz, S., Ocklenburg, C., Smeets, R.: Clinical Periodontal and Microbiologic Parameters in Patients with Acute Myocardial Infarction.
J Perio 80: 1581-1589, 2009.
心臓血管疾患は、先進国では、いまだにもっともよくある死因である。喫煙、高血圧、高コレステロール、男性であることは、よく知られている心血管疾患のリスクファクターである。しかし細菌またはウイルス関してエビデンスを集めていくと、歯周病の原因菌が一番疑わしかった。
ドイツのAachenにあるAachen大学病院の研究者が54人の急性心筋梗塞の治療を受けた人と、同じような年齢、性別で健康な50人のコントロールとを比較して、歯周病が関係あるかどうかを調べた。
喫煙に関してはAMIグループとコントロールグループには明らかに違いがあった。臨床指標にも同じく違いがあった。AMIグループは4mm以上のPPDは40%でコントロールグループ15%だった。
AMIグループの33%が4mm以上の部位が50%を超えており、コントロールグループはそこまで達していなかった。
DNAテストで、歯肉縁下のバクテリアのサンプルを調べた。AMIグループは、コントロールグループより歯周病原因菌のAa, Pg, Tf, Piが多かった。他の変数を調整すると、Pgの存在が、AMIグループの一番重要なリスクワクターであった。PgはAMIグループが、コントロールの14倍であった。
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P gingivalisは心疾患のリスクワクターかもしれない、将来は歯科でスクリーニングできるかも?