歯科医 東のウェブログ
メタボリックシンドロームと歯周病
Metabolic syndrome and perio linked
Kushiyama, M., Shimazaki, Y., Yamashita, Y.: Relationship Between Metabolic Syndrome and Periodontal Disease in Japanese Adults. J Perio 80: 1610-1615, 2009.
メタボリックシンドロームには5つの構成要素がある。糖尿病、肥満、高血圧、低HDLコレステロール、高トリグリセリドである。メタボリックシンドロームの罹患率は世界的に増加していて、歯周病に関連付けられてきた。
九州大学の研究者。
40歳から70歳の1070人を、歯周病とメタボリックシンドロームの5つの指標について、調べた。
医科検査は、宮崎市の病院で自治体の健康プログラムの一環で行われた。
歯周病検査は、CPIで歯科開業医で行われた。CPIはPPDを使って、患者を0から4に分類する。この研究の目的から、スコア0から3までは低リスク歯周病、4が高リスク歯周病と考えた。
低リスク歯周病グループは、754人。
高リスク歯周病グループは、316人。
高血圧と低HDLは深いポケットと有意に相関があった。
メタボリックシンドロームの5つに該当しない人は36%がペリオハイリスクグループで、66%がペリオ低リスクグループだった。
ペリオハイリスクの4%が、メタボリックシンドロームの4から5に該当しており、ペリオ低リスクのグループは2%だった。この調査では、ポケットが深い人は、2倍メタボリックシンドロームであるということになった。
この研究やほかの研究に基づいて、著者は、40以上の人に日本の保険会社によって行われる医科健診の一部として、歯周病検査は行われるべきだと示唆している。
high-density lipoprotein cholesterol
高比重リポタンパクコレステロール、HDLコレステロール、善玉コレステロール