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アジスロマイシンはよく効く
歯石除去の結果がよくなります。
歯周病は、多種の細菌バイオフィルムと関係している。これらの細菌は、炎症反応を引き起こし、最後には歯肉縁下の結合組織と骨を破壊する原因となる。P.gingivalisは歯肉縁下の細菌種で、慢性歯周炎の症例で頻繁に分離される。
SRPにより細菌バイオフィルムを器械的に破壊することは、歯周病原菌を除去して、組織破壊のコントロールをし、さらに感染して炎症を起こすことを予防するために効果的な方法である。特定の病原菌をSRPと併用して除去するために、数種の抗菌薬のテストをした。
スペイン、マドリッドのコンプルテンス大学の研究者が、SRP単独とSRPに加えて3日間のアジスロマイシン服用とを、歯肉縁下のP.ginvivalisが陽性の慢性歯周炎の患者で調べた。SRPは、1週間に90分を2回、パワースケーラーとハンドスケーラーで行った。経過は1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後に行った。その度に口腔衛生指導を行った。
SRPグループが13人、SRP+アジスロマイシングループが15人であった。プロービング値の減少と臨床的なアタッチメントの獲得は、6ヶ月で、アジスロマイシンのグループが0.8mmで、SRP単独のグループが0.3mmであった。両グループともBOPは治療後に有意に減少した。細菌テストでは、SRP単独よりアジスロマイシン併用のグループの方が有意にP.gingivalisを減少させた。
Oteo, A., Herrera, D., Figuero, E., O’Connor, A., Gonzalez, I., Sanz, M.: Azithromycin as an Adjunct to Scaling and Root Planing in the Treatment of Porphyromonas Gingivalis- Associated Periodontitis: A Pilot Study. J Clin Perio 37: 1005-1015, 2010.
2011-01-27