歯科医 東のウェブログ
スタチン系の薬剤は骨形成を促進させる
血清コレステロールのレベルを下げる薬で骨ができる。
スタチン系の薬剤は肝臓のコレステロール産性能を阻害して、血清コレステロールレベルをコントロールするのに使われている。このことは、このプロセスで必要な重要な酵素であるHMG-CoA還元酵素をブロックすることで達成される。スタチン系の薬剤は、骨の再生に関連する成長因子とタンパク質に影響を与える。歯のアタッチメントと歯槽骨について、下顎骨の増加が動物実験で示された。よく使用されるスタチン系の薬剤をラットの抜歯後に投与すると、骨芽細胞の形成を促進した。
スタチン系の薬剤を服用している歯周病患者についての後ろ向き研究では、服用していない人に比べて、プロービング値が小さくなった。
メキシコ、レオンのグアナファト大学の研究者が、SRP後の20mg/dayのアトルバスタチン(ATV)を服用する効果と、プラセボ薬としてビタミンを服用した場合の効果を比較した。プラセボ錠にはビタミンB1, B6,B12が含まれている。患者はどちらのタイプの薬剤かはわからない。患者は1週間に1度の通院で1クアドラントことにSRPを受けた。
3ヶ月間にわたり、38人の患者が2週間ごとにSRPを受けた。
BMI, 血糖、血清脂質、コレステロール、HDL、BLDLについては、テストグループとコントロールグループでベースラインにおいて、同じであった3ヶ月後、両グループとも臨床検査値は有意に改善した。CEJから歯槽骨陵までの距離をデジタルレントゲンで測定すると、ATVグループは0.7mm減少しており、ビタミングループは0.1mm増加していた。動揺度はATVグループの方が減少した。ビタミングループよりコレステロール値は減少した。
Fajardo, M., Rocha, M., Sanchez-Marin, F., Espinosa-Chavez, E.: Effect of Atorvastatin on Chronic Periodontitis: A Randomized Pilot Study. J Clin Perio 37: 1016-1022, 2010.
2011-01-29