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クロルヘキシジンは薄くても同じ
クロルヘキシジンの濃度はどれくらいがよいのか?
クロルヘキシジンは長い間、口腔内の洗口剤として、細菌性プラークと炎症をコントロールするためにゴールドスタンダードと考えられてきた。クロルヘキシジンは最初、歯肉炎のコントロールに使用され、現在ではSRPや歯周外科の後にも使用される。重症管理室でのMRSA感染のコントロールや、骨髄移植患者での口腔粘膜炎のコントロールと予防にも効果的に使用されている。
新しい組成のクロルヘキシジンが今スイスでは店頭で入手可能である。
パロデントサン社の洗口剤は、0.05%のクロルヘキシジンを含み、さらに、ペパーミント、没薬チンキ、セージ油、フッ化ナトリウム、キシリトール、水、グリセリン、アルコールが含まれている。ベルン大学の研究者が、新しい組成と、スイスで標準的に使われている洗口薬のプラークアウト(0.1%クロルヘキシジン)とを比較した。歯周外科治療を受けている45人の患者で比較が行われた。テストとコントロールは個別に容器に入れて、テスト液B、テスト液Cとラベルをつけた。洗口液は無作為に患者に配布され、歯周外科後に4週間、1日2回洗口するように指導された。
4週間後、12週間後の臨床的評価と細菌学的評価では、PPDまたは、歯肉縁下の細菌数において、両者に有意差は認められなかった。違いは、着色だけであった。12週後において、パロデントサンの洗口液は7%に着色が認められ、プラークアウトでは37%に着色が認められた。ただし研究参加期間において、参加者はだれも着色を気にしていなかった。
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クロルヘキシジンの洗口液は0.05%でも0.1%と同じ効果があります。着色も減ります。10年ほど前にPlakoutがよいというので、輸入して使いましたが、チューブが古くさくて、いつの時代のチューブだ?というようなものでした。
Duss, C., Lang, N., Cosyn, J., Persson, R.: A Randomized, Controlled Clinical Trial on the Clinical, Microbiological, and Staining Effects of a Novel 0.05% Chlorhexidine/Herbal Extract and a 0.1%
Chlorhexidine Mouthrinse Adjunct to Periodontal Surgery. J Clin Perio 37: 988-997, 2010.