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ピエゾ型のスケーラーがよい
痛くない歯石除去
超音波スケーラーは、磁歪型とピエゾ型がある。これらの超音波スケーラーは、出力を振動に変換するための異なる技術を使っており、それぞれ異なったチップの動きをする。磁歪型はチップが楕円形に動き、ピエゾ型はリニアに動く。両方とも、洗浄液で冷却されるが、ピエゾ型の方が発熱が少ない。超音波スケーラーは、ハンドスケーラーと比較すると歯石除去能力は落ちる。2つのタイプの超音波スケーラーを効率と患者の快適さの面で比較した研究はない。
ベイラー歯科大学の研究者が、磁性タイプ(Cavitron)とピエゾ型(EMS)を、軽度から重度の歯周病に罹患した75人の患者で、痛み、振動と音についての感じ方について、比較した。はじめに37人に、右側をCavitronを使用して、左側をEMSを使用した。残りの38人は、上下顎をCavitronとEMSを使用した。歯科衛生士がすべての患者の右側を約30分間治療した。
それぞれの患者が半月の治療後、VASテストで、痛み、振動、音について、質問を受けた。患者はゼロから100までの程度を答えた。一番ひどい程度が100で、痛みがないものがゼロとした。
CaritronとEMSとの間には、有意差は認められなかった。痛みと振動の点数は、EMSのほうがCavitronより低かった。
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ピエゾ型の方が快適なようです。ひがし歯科ではピエゾ型を採用しています。超音波スケーラーの痛みは、トレーニングされたスタッフが行いますのでないと考えてよいでしょう。
Muhney, K., Dechow, P.: Patients’ Perception of Pain During Ultrasonic Debridement: A Comparison Between Piezoelectric and Magnetostrictive Scalers. JDH 84: 185-189, 2010.
2011-02-11