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歯周病治療後の細菌数
歯周病治療後にもすぐに細菌数は増えます。細菌の種類は変わる。
細菌バイオフィルムは歯周病カスケードの引きがねとなる。バイオフィルム中の何百種類もの細菌が同定され、病原性に基づいて色で分類された。赤とオレンジが最も病原性があり、緑と黄色はずっと少なくて、紫と青は最も病原性が少ない。
ボストンのフォーサイス研究所の研究者が、SRP後のプラークの集積と細菌の種類との違いが、歯周病のひとと健全な人との間であるのかどうかを調べた。38人が対象。17人がPPD4mm以上の歯が少なくとも8歯以上ある慢性歯周炎で、残りの21人が歯肉炎で発赤、出血の部位が20%以下で健全と考えられる人である。
ベースラインでひとりひとり28本の歯から歯肉縁上プラーク、歯肉縁下プラークを採取した。被験者は歯面清掃とフルマウスSRPを受けた。治療後すぐに28歯からプラーク採取された。サンプルは、第一日目、二日目、四日目、七日目に、ランダムに決めたクアドラントの7本の歯から採取された。
ベースラインで、細菌数は、健全な人より歯周病ののひとが多かった。歯肉縁上と歯肉縁下の細菌数は二日でベースラインの細菌数に達するか、超えた。両グループとも、歯肉縁下のプラークの再増加には、2つにピークがあった。1日目と2日目の間と、4日目と7日目の間。これは歯肉縁下の環境が変わったので、それを好む細菌が変化したせいかもしれない。
Uzel, N., Teles, F., Telles, R., Song, Z., Torresyap, G, Socransky, S., Haffajee, A.: Microbial Shifts During Dental Biofilm Re- Development in the Absence of Oral Hygiene in Periodontal Health
and Disease. J Clin Perio 38: 612-620, 2011.