歯科医 東のウェブログ
青年期の肥満と虫歯の関係
肥満と虫歯は関係あるのでしょうか?
虫歯と子供の肥満は世界中で問題となっている。栄養摂取とライフスタイルの変化は、健康と栄養状態に影響している。果物や野菜の消費が落ち込んでおり、運動量が減っているのに、カロリーの高いスナック菓子の消費が増加しており、このことが世界的に健康レベルを下げている。
デンマークのコペンハーゲン大学の研究者が、虫歯と子供の肥満の関係を調べ、両者にライフスタイルの共通点があるかどうかを調べた。被験者はデンマークの8つの地方自治体の385人の子供。年齢は15歳。歯科検査記録は利用可能で、アンケートを送付した。アンケートは、朝食について、日々の果物の摂取、運動、喫煙、アルーコルについて行われた。BMIを全員について算出した。
このグループでは、肥満と虫歯についての直接の相関は認められなかった。16%が肥満と分類され、64%が虫歯、欠損、充填処置がみとめられなかった(DMFT=0)。被験者のDMFTの平均は2であった。しかし虫歯のない被験者はより健康な習慣があった。朝食をとり、果物を食べ、運動をして、非喫煙で、アルコールは飲まない。朝食をとらない被験者は喫煙、アルコールの習慣が高かった。
子供のときの悪い習慣は、成人すると、重大な健康問題につながる。
Cinar, A., Christensen, L., Hede, B.: Clustering of Obesity and Dental Caries with Lifestyle Factors Among Danish Adolescents. Oral Health Prev Dent 9: 123-130, 2011.
2011-10-23