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全米健康栄養調査
アメリカでの歯周病の疫学調査の話。
全米健康栄養調査は大規模な研究で、1960年から1962年に最初の調査が終了し、その後も行われており、最新のももは、2009年から2010年にかけて行われたものである。成人の歯周病の有病率と発生率もこの研究に含まれている。過去の調査では、部分的なプロービングしか行われていなかった。今回はじめて、フルマウスで6点法にて実施された。50州とD.C.で、歯科衛生士が3743人を調査した。施設に入っていないアメリカの成人1億3700万人のサンプルである。
この研究での歯周病の定義は、
重度歯周炎:隣接面でのアタッチメントロスが6mm以上の部位が2ヶ所以上かつPPD5mm以上が1ヶ所以上。
中等度歯周炎:アタッチメントロスが4mm以上が2ヶ所以上。またはPPDが5mm以上が2ヶ所以上。
軽度歯周炎:アタッチメントロスが3mm以上が2ヶ所以上またはPPD4mm以上が2ヶ所以上。
このグループの歯周病の発生率は、47.2%であった。
8.7%が軽度歯周炎。
30%が中等度歯周炎。
8.5%が重度歯周炎。
64歳以上に関しては、歯周病の有病率は70.1%であった。歯周病は男性に多く、メキシコ系で多かった。
Eke, P., Dye, B., Wei, L., Thornton-Evans, G., Genco, R.: The Prevalence of Periodontitis in the United States: 2009 and 2010. J Dent Res 91(10): 914-920, 2012.
2013-11-26その他の記事
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