歯科医 東のウェブログ
扁平苔癬とペリオバランス
プロバイオティクスは扁平苔癬の痛みを和らげる。
びらん性扁平苔癬 (ELP)は、慢性の自己免疫疾患で、病因論が不明で、口腔粘膜表面に症状が出る。
プロバイオティクスは、歯肉の炎症を抑えるので、びらん性扁平苔癬に効果があるかもしれない。
びらん性扁平苔癬の痛みが長く続いている2名の患者を被験者に、
サンスターのペリオバランスというプロバイオティクスの、痛みと不快症状に対する効果を測定した。
BOPと痛みの程度を1から10段階(10がもっとも痛い)で記録した。二ヶ月分サンスターペリオバランスを処方した。
被験者は2週間ごとに電話問診を受け、6週間後に診察を受けた。
被験者は、香辛料のきいた料理や酸味の強い食品や、コーヒー、アルコールを避け、
規則的なブラッシングを行うように指導され、洗口液は避けた。
ベースラインでは痛みは、5から8であった。被験者二人とも、毎日コーヒー1,2杯を飲んだ。
2週間後は、ひとりが痛みは変わらず5であった。もうひとりは、8から6に下がった。
さらに2週間後、一人目は痛みが5から3に下がり、二人目は8から3に下がった。
6週間後、歯科衛生士が再評価した。
一人目は、BOP22で、痛みが5から、BOP9と痛みが2になった。
二人目は、BOP37、痛みが8から、BOP13、痛みが3になった。
二人とも、痛みが改善したことを実感できた。
Hays, C.: Can Oral Probiotics Help Alleviate Pain Associated with Oral Erosive Lichen Planus? OHU Action Research, 3A-14, 2014
2014-11-16