歯科医 東のウェブログ
インプラント治療の局所的リクスファクター
Local risk factors for implant therapy
JIMO supplement 2009よりメモ。
リスクファクターとは、罹患または死亡の危険性の増加に対して、必ずしも因果関係があるとは限らないが、統計学的になんらかの関連をもつものである。
ということは、リスクファクターは統計学的に裏付けられた関係であり、原因を示すものではない。
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歯肉のバイオタイプとは軟組織の頬舌的な厚さを示す言葉である(こう書いてくれたら分かりやすい)
Muller HP, Heinecke, A, Schaller N, Eager T. Masticatory mucosa in subjects with different periodontal phenotypes. J Clin Periodontol 2000 ;27:621-626
Dimensions of Peri-Implant Mucosa: An Evaluation of Maxillary Anterior Single Implants in Humans
Dr. Joseph Y.K. Kan, Kitichai Rungcharassaeng, Kiyotaka Umezu, John C. Kois
Journal of Periodontology, April 2003, Vol. 74, No. 4, Pages 557-562
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歯間空隙
implant-天然歯の距離が3mm未満の場合、埋入後に隣在歯間の歯槽骨吸収が起こりやすい。
感染部位
軟組織の厚さ
角化した軟組織の幅
骨密度
Liene Molly,Bone density and primary stability in implant therapy,Clinical Oral Implants Research
Volume 17 Issue S2, Pages 124 - 135,Published Online: 1 Sep 2006
骨質は、よく骨密度として扱われが、骨質は、
代謝、細胞のターンオーバー、骨の石灰化度、成熟度、細胞間基質、血管分布などの多くの因子の影響を受けるため、骨密度だけで骨質を正当に評価できるわけではない。なるほど、その通りだ。
骨密度測定のゴールドスタンダードは、組織学的、形態学的分析であると強調されている。
インプラントの安定性
埋入時の初期固定はインプラント生存の重要な要素であると思われるが、安定性を測定する有効な方法は現在ない。共振周波数分析、埋入トルクの計測などは、初期固定の評価に使えるという証拠はなく、ひとつの測定値だけでインプラントの予後を予想することのエビデンスもない。
Liene Molly,Bone density and primary stability in implant therapy,Clinical Oral Implants Research
Volume 17 Issue S2, Pages 124 - 135,Published Online: 1 Sep 2006