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妊娠中に予防歯科の知識をつける
妊娠中や子供が小さいときに予防歯科の知識をつけるとお得です。
妊娠中や最初の歯が生えるときは、口腔衛生教育や予防歯科教育をする一番よい時期である。
ドイツのハノーバー医科大学の研究者が、妊娠中の母親とその子供に、口腔衛生教育と、予防歯科教育について指導する4相から成る、14年以上の研究をデザインした。
第1相は、妊娠中の母親に教育した。
第2相、第3相は、母親と子供に、3歳まで、6歳まで、予防処置を行った。
この研究には第4相があり、6歳からかかりつけ歯科で予防処置を受けてきた13歳から14歳の子供の評価をした。年齢が一致するコントロールグループは近所の高校から無作為に抽出した。
3歳の時点で、テストグループでは、虫歯も充填物もゼロで、S.mutansも検出できなかった。コントロールグループは、虫歯、充填物がないひとが82%であった。
6歳の時点で、テストグループでは、虫歯も充填物もないひとは75%であり、コントロールでは、50%であった。
この研究は86組の母と子のペアで開始されたが、引っ越しなどで、第4相で利用できたのはは29組であった。虫歯も充填物もゼロなひとは、66%であった。虫歯がなく、充填物あったひとが24%であった。10代の3人だけが未処置の虫歯があった。
コントロールグループでは、虫歯も充填物もないひとが30%で、虫歯がなく、充填物があるひとが27%で、13人が未処置の虫歯があった。
テストグループはコントロールより多く歯科を受診していた。
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妊娠中や子供が小さなうちに予防の知識をつけ、予防歯科を実践する事は、子供の将来の影響する。
Meyer, K., Geurtsen, W., Günay, H.: An Early Oral Health Care Program Starting During Pregnancy: Results of a Prospective Clinical Long-Term Study. Clin Oral Invest 14: 257-264, 2010.
2011-02-24