歯科医 東のウェブログ
唾液で歯周病がわかる
歯周病の検査
昔から、歯周病の診断には、PPD、BOP、アタッチメントロス、レントゲン所見が含まれている。将来は、チェアサイドで、唾液または歯肉溝滲出液を使った診断システムが導入されるだろう。唾液はすぐに非侵襲的に採取でき、豊富であるから利用しやすい。唾液テストは歯科医院でも家庭でも一番簡単である。現在測定されているバイオマーカーは、炎症、コラーゲン線維の破壊、骨のリモデリングに関係している。歯周病のバイオマーカーは、リウマチの炎症で、上昇してしまう。
レキシントンのケンタッキー大学の研究者が3つの年齢と性別が一致しているグループで、臨床検査と唾液サンプルの比較をした。両グループとも35人の成人で構成されていて、(1)歯周組織が健全(2)慢性歯周病(3)リウマチに分類した。3つの歯周病のバイオマーカー(IL-1、TNF、MMP-8)にリウマチが影響するかどうか調べた。
リウマチと健康なグループは歯周病グループより歯周病指数がすくなかった、
リウマチグループは健康グループより出血が少なかった。
唾液中のMMP-8とIL-1は歯周病グループが高かった。
IL-1は健康グループより、リウマチグループが高かった。
歯周病はIL-1、MMP-8が高いことと関連している。
リウマチグループのIL-1が健康グループより増加しているかどうかは、唾液中の全身的な炎症マーカーを調べるとわかる。
Mirrielees, J., Crofford, L., Lin, Y., Kryscio, R., Dawson, D., Ebersole, J., Miller, C.: Rheumatoid Arthritis and Salivary Biomarkers of Periodontal Disease. J Clin Perio 37: 1068-1074, 2010.
2011-03-13