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老人の口腔乾燥と虫歯
老人の口腔乾燥と虫歯の関連。
ドライマウスは、老人に多く報告されているが、必ずしも唾液分泌減退と関連しているわけではない。
唾液分泌率が正常でも、口の渇きを感じることがある。
ヘルシンキ大学の研究者が、368人の老人を対象に評価した。老人を対象にした大規模医科研究のサブグループである。刺激時唾液と安静時唾液を採取した。それぞれ60人。
問診と口腔乾燥、のど、目、鼻、皮膚の乾燥についての14の質問。
このグループでは、46%が口腔乾燥を訴えていた。慢性的な口腔乾燥は12%。
口腔乾燥が朝のみは36%、日中のみが19%、夜間が16%であった。
多い悩みは、会話時の乾き、味覚障害、乾物が飲み込めない、口唇の乾燥。
口腔外の乾燥は、目と皮膚。男性より女性の方が口腔乾燥が多かった。
34%が夜中に目覚めて水分補給をしていた。水だけでなく、ジュース、ソフトドリンク、ミルク、ビール。これは老人のカリエスリスクの重要な要因なっているかもしれない。
服薬量が多い人も口腔乾燥が多いとも言われている。口呼吸も唾液の蒸発量が増え、口腔乾燥と虫歯リスクの増加に繋がる。
Narhi, T.: Prevalence of Subjective Feelings of Dry Mouth in the Elderly. J Dent Res 73(1): 20-25, 1994..
2013-04-13その他の記事
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